Yuksel Teize (ユクセルおばあちゃん)



月曜日の昼下がり。



テーブルについて色々やっていると、


外から私を呼ぶ声がする。



大家さんのおばあちゃんだった。


表に出て見ると、お皿を抱えている。


昨日もらったSemiz Otuを料理したのよ。


ヨーグルトを添えて食べなさい。


母の味だよ。



そういって渡してくれたお皿は、まだあったかくて、


すぐにでも食べたくなってしまう。






今宵の夕飯なのだけれど、ちょっとつまみ食い・・・。


塩分控え目、ちょっとトマトの酸味が残る、優しい味わい。


もっと食べたいのを我慢する・・・笑




これは、


オリーブオイル、トマトペースト、トマト、お米、オリーブオイル


を使って蒸し煮にして作る料理。



私は長ネギでよくこの料理を作ったものだった。



Semiz Otuもこうやって食べられるのなら、大量消費できそう。


今まではずっと生で食べていたから、たくさんは食べられなかった。




おばあちゃんは、今70代後半。


いつも娘さんが一緒にいて色々と世話をしていたけれど、


この2ヶ月はイスタンブールとNYに行ってしまっていて、


一人で暮らしている。



それでも朝早くから鶏の世話、植木の世話・・・にいとまがなく、


雨が降る冬以外は、ずっと外にいるんだという。



この前まで、何日かかかって、植木に漆喰を塗っていた。


疲れるから少しずつやるんだよ・・・と言って。






日本から遠く離れた(?)トルコに、嫁に来た私に



「あんたも私も一人だよ。身寄りもなく友達もいない。おんなじだよ。」



と言って、いつも私のことを気遣ってくれるおばあちゃん。




ちなみに名前をYuksel と言って、私たちはYuksel teizeと呼んでいる。


Yukselとは上昇する・・・という意味。



おじいちゃんが生きていた頃は、人工透析に毎日連れて行ったりして、大変だったんだよ・・・。(トルコ人男性にありがちな)気の短い人だったしね・・・。


死ぬときもね、先に行ってちょうだい。私は後から行くから・・・って言ったんだよ・・・。


今は一人で気楽だよ。


首を振り振り、そう言ったおばあちゃん。


これを書いている今も、庭先で、近所のおばあちゃんと話をしている。



何は無くとも生きなきゃいけないからね。こうやって庭に座って木を眺めたり、道ゆく人たちを眺めたりするんだよ・・・。



そんなおばあちゃんは、身体を動かすのがきつい年齢となっても、自分の人生をできるだけ楽しく生きようとしている、人生のお手本のような人なのでした。







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Life is a Journey  人生は旅

17年のブランクを経て 再度トルコに住み始めた私の徒然・・・

SHOKO

学生時代に自転車で日本各地を旅し、世界一周バックパッカー旅。

その経験から、卒業後はNGOに勤務していました。その時のキリム(トルコやその周辺諸国で織られている平織の織物)との出逢い
により、仕事を辞めイスタンブールに住むことに。

アンティークキリム、絨毯の最先端を行く、当時のイスタンブールを拠点に、ヨーロッパやアメリカで行われていたアンティークテキスタイルのコンフェレンス等にも行ったりしていました。

そして、隣国アルメニアへ行く途中通りがかったグルジアに住むことに。

当時のグルジアに住んでいた日

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